ハッカーと画家を読んだ
Y Combinator創業者のポール・グレアム氏が書いたエッセイ集です。
- 作者: ポールグレアム,Paul Graham,川合史朗
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2005/01
- メディア: 単行本
- 購入: 109人 クリック: 4,884回
- この商品を含むブログ (581件) を見る
本書も読み進めていく中で頷いてばかりでしたが、特に表題作の「ハッカーと画家」が印象的でした。
「計算機科学」という言葉のしっくりこなさが明文化されていて、自分だけじゃなかったのだと救われた気がします。
私は「計算機科学」という用語がどうにも好きになれない。一番大きな理由は、そもそもそんなものは存在しないからだ。計算機科学とは、ほとんど関連のない分野が歴史的な偶然からいっしょくたに袋に放り込まれたもので、言ってみればユーゴスラビアみたいなものだ。
また、「昼間の仕事(day job)」という概念が明文化されていて、そういう割り切り方もありなんだと気付かされました。
ソフトウェアに関してのこの問題への解答は、 実は他のもの創りの人々には既に知られている。昼間の仕事(day job)というやつだ。 この言葉はミュージシャンの間で発生した。彼らは夜に演奏するからだ。 より一般的に言えば、生活費のためにひとつの仕事を、愛のためにもうひとつの仕事をするということだ。
これまで自分が目指していく先にハッカーがあるとは思ってなかったのですが、本書を読んで自分が目指す先はハッカーなのかもしれないと思うようになりました。
そしてやはりLispを使いたくなるのでした。